マルチクラウドに向けたクラウド スタック統合

マルチクラウドに向けたクラウド スタック統合

Gartner® は、「2025 年までに、複数のクラウド プロバイダーを使用する企業の 35% が単一のネットワーク スタックを使用するようになる。これは 2021 年から 10 倍以上の増加となる」と予測しています。この予測は貴社にとって何を意味するのでしょうか?

「Gartner の 2020 年クラウド エンドユーザー購買行動調査は、テクノロジー リーダーがクラウド テクノロジーの購買、更新、使用に対してどのようにアプローチしているかを把握するために実施された。この調査は、2020 年 7 月から 8 月にかけて、アメリカ、カナダ、英国、ドイツ、オーストラリア、インドの回答者を対象にオンラインで実施された。850 名の回答者を対象に調査を行い、そのうち 724 名が、自社でパブリック クラウド、ハイブリッド クラウド、マルチクラウドのいずれかのインフラストラクチャを使用していると回答した。724 名の回答者のうち、24% が 1 つのプロバイダーのみを使用、13% が一次プロバイダーなしで複数のプロバイダーを使用、63% が 1 つを一次プロバイダーとして、複数のプロバイダーを使用と回答した。」

この調査から分かったことは、マルチクラウドの人気が高く、標準になっているという事実です。マルチクラウドが 2 つ、3 つだけでなくさらに多いクラウドを意味するようになるにつれて、クラウド ネットワーキングは複雑化する一方です。Gartner は『Predicts 2022: Connecting the Digital Enterprise (2022 年予測: デジタル エンタープライズの接続)』レポートで「顧客のパブリック クラウド ネットワーキングとマルチクラウド ネットワーキングに寄せる関心は、過去 15 か月に劇的に増大した」と述べていますが、これは、パブリック クラウドプロバイダーのネイティブなネットワーク機能が大きく異なり、一部のユースケースには不十分であることが一因です。

『Gartner Predicts 2022: Connecting the Digital Enterprise (2022 年予測: デジタル エンタープライズの接続)』をダウンロードしてください

「クラウドにおける」ネットワーキングの課題

大手クラウド プロバイダーから提供されるインフラストラクチャやサービスは、元々、マルチクラウド環境でシームレスにグループ作業をする目的で設計されたものではありません。Google Cloud、Oracle Cloud などのプロバイダーが、IT 部門の IaaS ポートフォリオの二次または三次クラウド プロバイダー ビジネスの獲得に営業や製品化の努力を傾けたのは、ここ数年のことです。マルチクラウドの普及に伴い、マルチクラウドのユース ケースも急増しています。

2 つの異なるクラウド プロバイダーにデータ セット用ストレージがあり、両方のプロバイダーのデータ セットを必要とする 1 つのアプリケーションをサポートすることを想像してみてください。1 つのクラウド プロバイダーから提供されるネイティブ ネットワーキングが、もう一方のクラウド プロバイダーが提供するネットワークと一致せず、パフォーマンスや信頼性に問題が生じる可能性があります。Gartner は、「(大規模なオンプレミスのインストール ベースを持つ) 大手ネットワーキング ベンダーから提供される仮想ルーターやアプライアンスは、特にプログラマビリティ、クラウド統合、ライセンスに関するクラウド ームや DevOps チームの要件を満たさないことが多い」と述べています。

クラウド間接続

マルチクラウド ネットワーキング パフォーマンスの強化に伴うこうした問題は、クラウドのように構築され、柔軟な従量課金制の価格設定、オープン API、簡単なプログラマビリティを備えた、通常はソフトウェア定義ネットワーキングにより提供されるクラウド ネットワーキング オファリングの新しい市場の誕生につながりました。

当社の仮想ルーター オファリングである Megaport Cloud Router (MCR) は、企業のクラウド環境での相互接続をサポートし、オンプレミス データ センターにデータ トラフィックを U ターンさせる必要性を低減します。MCR ユーザーは物理インフラストラクチャを所有する必要がなく、ルーティングや構築は Megaport Portal からすべて行えます。

このマルチクラウド ネットワーキング技術の新興市場は、「新規参入者が多く、変化と革新のレベルが高いダイナミックな市場」になると Gartner は予想しています。同社は、さらなるネットワーク俊敏性を必要とし、絶えず変化するビジネス環境に対処するために、企業は新しい技術への柔軟な短期投資 (従来のネットワーク プランニング サイクルでは 3~5 年であったのに対し、1~3 年) を行うことを提案しています。

Cloud Center of Excellence

当社の顧客が多くの地域にまたがる分散ネットワーク全体で複雑なマルチクラウドの構築に対処する方策の 1 つとして、Cloud Center of Excellence (CCoE) により標準化、一貫性、コスト管理を実現することがあげられます。

CCoE は、拡張可能なクラウド採用と移行プランニング用のガバナンス モデルを提供します。これには、マルチクラウド ネットワーキングやサイバーセキュリティなどの分野を含む再利用可能なアーキテクチャ標準とベスト プラクティスが含まれることが多く、移行をより簡単、迅速、かつコスト効率の高いものにするために設計されています。

当社の顧客の中で CCoE を採用した企業の模範例と言えるのが NXP です。同社は、超巨大企業でクラウド採用と革新を加速するために、Megaport 接続の機能を活用しました。

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Cloud Center of Excellence の構築方法」から2

こちらで NXP のケース スタディをお読みください


クラウド ネットワーキング スタックの統合

Gartner は、マルチクラウドの新しい、ますます複雑化するネットワーキング要件を満たすために、クラウド ネットワーキングの需要が急速に高まると考えているようです。同社は、複数のクラウド環境の内部で設計、構築、運用を可能にし、一貫したセキュリティ ポリシー、ガバナンス、可視性を実現する新技術を期待しています。

マルチクラウド ニューノーマルにおいて、クラウド間やクラウド内部で信頼性、予測性、一貫性のあるネットワーク接続を確立するための問題を解決することは、来年度の数多くの刺激的な展開のひとつになるでしょう。

クラウド スタックの統合の詳細については、Gartner Predicts Report をダウンロードして、究極のハウツー ガイドをご覧ください。

1 Gartner®, Predicts 2022: Connecting the Digital Enterprise, By Andrew Lerner, John Watts, Joe Skorupa, 2 December 2021.

2Gartner®, How to Deploy a Cloud Center of Excellence, By Maggie Schroeder-O’Neal, Lydia Leong, 21 January 2021.

GARTNER は、Gartner, Inc. またはその関連会社の米国および国際的な登録商標およびサービス マークであり、本書では許可を得て使用しています。All rights reserved.

このグラフィックは、より大きな調査ドキュメントの一部として Gartner, Inc. によって公開されたものであり、ドキュメント全体の文脈の中で評価する必要があります。Gartner のドキュメントは、リクエストに応じて Megaport から入手できます。

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相互運用可能なネットワークがあるかどうかが、組織が危機に晒されるか否かの分かれ目になります。ここでは、企業が相互運用可能なネットワークを達成する方法を紹介します。 Gartner®1 の最近のレポートによると、「2025 年までに、新しくプログラミングされた複合アプリケーションの 40% が、セキュリティとネットワーク要件を伝達するために標準トークンを使用するようになる」と予測されます。しかし、これは何を意味するのでしょうか。また企業が注意する必要があるのはなぜでしょうか。 まず、複合アプリケーションとは何かを正確に理解することが重要です。複合アプリケーションとは、「独自に開発されたプログラム、データ、デバイスを編成し、従来はどのアプリケーションも単独では実現できなかった新しいソリューションを提供するもの」です。基本的に、これは複合アプリケーションが他のネットワーク アプリケーションや機能を 1 つの統合されたアプリケーションにまとめることを意味します。一例として、顧客が複数のクラウド サービス プロバイダー (CSP) を一度に表示し、そのパフォーマンスやセキュリティの状況などの情報に簡単にアクセスして、クラウド全体を管理できるようにするアプリケーションが考えられます。 標準トークンは、複合アプリケーションの重要な構成要素であり、ソフトウェア エンジニアがコーディングして複数のアプリケーションに適用できる一般的な命令として機能します。これらのトークンは、アプリケーション プログラミング インターフェイス (API) を通じて作成され、「2 つのソフトウェア コンポーネントが一連の定義とプロトコルを使用して互いに通信できるようにする」ものです。この一連の命令により、接続されたアプリケーション間の速度を上げ、レイテンシを低減し、セキュリティを高めることができます。 ベンダーニュートラル (定義、改訂、配布を 1 つのベンダーが制御しない) なアプリケーションを選択し、連携させることで、万が一の侵害時に貴重なデータを格納する「バックアップ」アプリケーションをサポートし、セキュリティを確保する上で重要な役割を果たす場合があります。また、サイバー犯罪がかつてないほど蔓延している現在、ネットワークのセキュリティに関しては、用心するに越したことはありません。 Megaport API の詳細をご覧ください。 例えば、SASE (Secure Access Service Edge) は、SD-WAN アーキテクチャにセキュリティ機能を適用し、複合アプリケーションとして動作するクラウド型フレームワークです。標準トークンを活用すると、ネットワーク上に誰がいて、何があるのかを常に把握できるゼロトラスト ネットワーク アクセス (ZTNA) を実現し、データの安全性を確保するための完全なセッション保護を提供することで、ネットワーク セキュリティを向上させることができます。また、セキュリティ対策として SWG (Secure Web Gateway) を活用し、安全でない Web トラフィックから不要なコンテンツをフィルタリングして排除します。As-a-Service ソフトウェアやプラットフォームは、クラウド アーキテクチャの下または上でレイヤーとして機能するため、複合アプリケーションとみなすこともできます。 ネットワークにもたらされるメリット SASE のような複合アプリケーションを使用することで、さまざまな方法でネットワーク統合を支援することができます。次のようなメリットがあります。 より優れた可視性 - 複合アプリケーションを使用することで、クラウド スイートやアプリケーションを簡単に表示し、管理することができます。 セキュリティの強化 - アプリケーション全体のセキュリティ プロセスを統合することで、ネットワークの攻撃表面を減らし、データ侵害のリスクを低減します。脅威を防ぐためのアクションや、次世代ファイアウォール (NGFW) のポリシーがそのようなプロセスの例です。 制御力の向上 - 複合アプリケーションを通じてアプリケーションをまとめることで、アプリケーション間の通信方法に影響を与え、標準トークンを適用して独自のアクションを実行し、ネットワーク体験を簡素化することができます。また、内部ネットワークに出入りするトラフィックやデータをより適切に制御することができます。 I&O リーダーへの提言 Gartner は、クラウドとエッジ インフラストラクチャを担当する I&O リーダーに次のような提言を行っています。

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